フライフィッシングは1981年からやっていて、札幌に住んでいたときは、毎週のように釣りに出かけていました。
せっかくニュージーランドに移住したのに、今は年に数回の釣行だけ。
よく「フライフィッシングが好きでニュージーランドに来ました!」という人がいるけど、私の場合は、大好きなフライフィッシングをやめる覚悟でニュージーランドに来ました。どんなに好きでも所詮フライフィッシングは趣味と割り切っていたので、趣味より先にまず仕事探しが大事。でもやっぱりNZで釣り三昧したかったなぁ…と今でも思います。
本当は最初にNZに来るときに、釣り道具を持ってこようか、それともマウンテンバイクを持ってこようか迷ってました。両方いっぺんは無理なので、どちらかに選ばなくてはならず、やはりトランスポートとして実用性の高いMTBを選びました。このとき釣りを捨てたのは、まさに断腸の思い。
そのMTB(TREKのYバイク)もしっかりと施錠していたにもかかわらず、オークランドであっさりと盗まれてしまいました。
日本に置いてきたフライフィッシング・ギアは膨大な量。タイイング用の希少なマテリアル、自作ロッド、変なリール…。ロッドは数本持ってきて、残りは友達に譲りました。問題はマテリアル。ただでさえ、税関でひっかかるタイイング用マテリアル。しかも膨大な量があり、現在では入手不可能な貴重なマテリアルもあるので、NZに持ってくるのはあきらめ、信頼できる友人に預けてあります。
しかし、NZで入手したわずかなタイイングマテリアルでも、特に困ることはないことに気が付きました。日本のような繊細な状況は(ほとんど)要求されませんし、魚の環境や食性が違うのでマテリアルもずいぶんと違います。
北海道の源頭の釣り --- 澄んだ沢を登りながらイワナを釣り、川原で一息コーヒーを点てる。そんな優雅なヒトトキに浸っているときに、不意に後ろで、笹薮が「ガサガサッ」と音をたてたりするともう落ち着けません。「ヒグマじゃないだろうな?!」なんてビクビクしながら、早々と帰り支度です。 --- 今NZにいるとそんな釣りが懐かしいです。北海道のイワナやヤマメに無性に会いたくなります。
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